列 読書評

列とは?なぜ並ぶのか? 人間そのものを滑稽に表現した名作

読み始めから、全くわけがわからない。なぜ、どこで、何を並んでいるのか?気になって読み進めるうちに、これは哲学であり人生であり、人間の仕様そのものであることに気づかされる。

Amazon.co.jp: 列 : 中村 文則: 本
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作中で、列に並んでいるときに起こる同調、嫉妬、憤怒、羨望、異種嫌悪、溜飲下げ、など、まさしく人間の仕様そのものである。

他人が並んでいる列の進みが早いと嫉妬し、列を移る決断をして列を移る者、悩む者、列を移らなかった者が、移った者に対し抱く嫉妬や羨望、またはそれに反する「ざまあみろ」というような、影の感情が静かに満たされる描写

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第一章は、列の表現がリアリティがありすぎてストレスを感じるが、赤い鳥がところどころに現れストレスを一時軽減してくれているのか、更なるストレスを増大しているのかもわからない。

第二章は、急に舞台が変わり、主人公草間の過去の回想になる、まるで、ライアル・ワトソン著「生命潮流」のような進化、生物論が展開された後、やがて「列」の正体が明らかになっていく。

第三章は、ネタバレになるので、これ以上は触れませんが、中村文則さんの著作は、メッセージが一貫しており、こちらも鋭い視点と、わかりやすい表現での描写となっております。

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